ある童話作家のタマゴの話5・・・赤本

 前回紹介した2冊の食事療法の本、いかがでしたか。ガンになっていない健康な人でも、ガン予防のために読んでほしい本です。

 さて、山口大学理学部化学科56年度生のみなさん、お元気ですか。筆名タカスギケンジです。野草研究会第10代会長です。本名はわかりますよね。ぼくは生まれてから、ただ一度もタバコを吸ったことがありません。お酒も大学時代は良く飲んでいましたが、社会人になってほとんど飲んでいません。ぼくの家系で癌になった人を知りません。遺伝でも、タバコでも、お酒でもないとしたら、ぼくは何故癌になったのでしょうか。唯一心当たりがあるのは、学生時代から化学薬品に囲まれて生活していたことです。また、高校化学の教師だったのでずいぶん多くの化学薬品を身体が吸収していたのでしょう。でもこれは、同期のみなさんにも言えることです。ぜひ、血液検査で腫瘍マーカーを測定してみてください。癌は早期発見が大切です。いつまでもお体を大切に。

 なお、今回は少し長い本の一部分を紹介します。最近、特効薬が開発されていない病気が流行っていますが、対処するためには自らのもつ免疫力を上げることのようです。それにも役立つ本だと思います。

 

◎本の紹介その5 築田多吉著『家庭における実際的看護の秘訣』について

 

 別名赤本と呼ばれています。もちろん受験生が持っている大学の過去問のことではありません。家庭で病人が出たときに自然に生えている野草や薬草、野菜などを使って、病気を治すやり方が書いてある画期的な本です。

 ぼくの生まれた昭和の時代は家庭に病人が出ても、今のようにすぐに病院に連れていくことはありませんでした。この赤本を見て咽を通る食べ物を作り、薬草、大根、人参、生姜、ニラなどで病気を治したのです。また、あの時代、田舎の家庭には干した薬草が結構ありました。センブリ、ゲンノショウコヨモギなどです。

 ぼくの幼い頃から実家には母が何度も調べたボロボロの赤本(初版は大正14年)がありました。ぼくは幼い頃、肺炎で死にかけたことがあるそうですが、母がその赤本を見て治してくれたのです。そのボロボロの赤本はどこに行ったか分かりませんが、ぼくの息子が生まれたときに母が新しい赤本を買ってくれたのです。1989年11月30日発行されたものです。きっとぼくの息子が病気になったときに、赤本を見て治しなさいということだったのでしょう。

 

 東城百合子氏の自然療法の「はじめに」のなかに、「発行にあたってご協力いただきました通称赤本『家庭における実際的看護の秘訣』(築田多吉著)の方々に厚く御礼申し上げます。」と記載されていたので、自然療法の手当法の一部はこの赤本を参考に書かれたのだと思います。それを紹介します。なお漢字は旧字体で書かれていましたので、なおしたり、意訳したりしています。

 

 933頁 枇杷の葉療法の偉大なる効果

       ・・・略・・・

 936頁 枇杷の葉療法の仕方

 ビワの葉の青い葉(特に新芽より古い葉が良い)を布巾で拭き(洗わないこと)光沢のある表面を焦げない程度に火鉢であぶって(電熱器でもよし)二枚合わせて両手で十回程すり合わせ、これを一枚ずつ両手に持って初め腹の臍の下にあて一か所を十回強く押しては撫で、また、ほかの場所を移動して同じところを十回押擦し、この様に腹全体を押擦する。腹が六七分、押擦というのは葉を皮膚に直接に密着して押し揉むようにして腹を撫でるのです。臍下丹田と水落の所を入念に押擦する。

 葉は腹だけで五六枚は取り換える。取り換える都度二枚摺り合わせて炙る。

腹の治療が終わったら背中の脊骨の上とその両側、肩、腰、お尻などを押擦する。背中は腹よりも面積が広いから十分間くらい押擦する。

 以上腹と背中の療法が全身療法であるから先ず第一着に腹をやり、その次に背中をやる。この全身療法が終わったらその病気がある局所をやる。例えば肺病なら胸の前後両面、腎臓や胃腸病は全身療法を繰り返せばよろし、肝臓病は肝臓部の全面後面、のどの病気はのどから脛筋全部、乳の病気は乳と胸と腋の下。手足の病気はその患部全体。おでき、皮膚病、関節炎、禿頭病、顔や頭その他の湿疹等の外科的疾患は局所だけやればよろし。

 

 前回までは食事療法について調べていたのですが、今回は、赤本に枇杷の葉療法についての、古い記載があったのでここで紹介します。つまり枇杷の葉を炙って、腹から背中へ全身に葉っぱを当てて押すのです。その後、病気の所へ葉っぱを当てて押すように書いてあります。これは癌が全身病だからだと思います。癌の場所だけ手術で取り除いたりしても、結構他の場所に転移したりするので、全身癌になりにくいように腹から背中にかけて葉っぱを当てて押すのでしょう。

 

「癌は不治の病ではない」 として937頁から956頁まで癌について記載されています。その一部を紹介します。

 

943頁 癌の抵抗療法その他の特殊療法

一、全身の冷水摩擦又は生姜摩擦毎日実行して皮膚を赤くし血のめぐりを良くすること。

二、癌はなるべく勤務に従事し、夜は疲れてぐっすり眠るように働くこと。もしくは毎日一時間以上歩く。

三、青汁を作って飲む。この青汁は各種ビタミンの給源が豊富。

四、灸をすえる。

五、朝夕一回は必ず腹式呼吸をして、気海丹田を練り、精神を落ち着けて一切悲観せぬよう工夫すること。

六、日光浴をして全身を黒くする。強い光線を避けて三十分以内を何回か繰り返す。

 

 この抵抗療法を読んで、前回紹介した真柄医師のメンタルケアは五の精神を落ち着けるにつながるように思えました。また、病院では運動制限はないということでしたが、むしろ休まず、しっかり働かなくてはいけないように書いてあります。できる範囲で頑張ろうと思いました。

 

944頁 枇杷の葉療法の仕方

一 この療法の仕方は九三五頁に書いてあるから、あれをみてやってください。何処の癌でも全身療法として腹全部を枇杷の葉で強く押して撫で、終わって背中全部を撫で、その後で癌のある付近一帯を撫でるのです。例えば乳癌なら乳房と胸一面、癌のある方の腋高一面、舌癌、喉頭癌は顎の周り全体とのど一面、胃腸や子宮癌はみづおちから下腹部一面、肝臓病は腹と肝臓部の胸の前後両面という風に撫でるのです。

 枇杷の葉二枚を炙って十回程摺り合わせ、両手に持って皮膚をその枇杷の葉で三分間程撫で、枇杷の葉を新しく取り換えてこれを繰り返し十五分か十分撫でるのです。

二 なおその後で、この枇杷の葉十五枚程を長さ五分くらいに刻んで、七、八寸四方の木綿の袋に入れて、縫いつぶし小さい布団のようにして、これを腹一面に直接当て、その上に塩を二合程焼いて五寸四方位の袋に入れて縫いつぶし、それを枇杷の葉に載せて、その上にタオルを畳んで被い、その上へ一尺五寸四方のゴム布を被せて蒲団をかけて寝ていると、枇杷の葉のガスがゴム布のために発散しないから皮膚の毛穴から内部に吸収されます。この枇杷の葉は二十四時間そのまま取り換えないでよろしい。

 下記芋湿布をするとこの枇杷の葉で蒸す療法はできないから、芋湿布と隔日にやってもよろしい。

 

 「癌は不治の病ではない」の中にも枇杷の葉療法があらためて載っていました。一は936頁で紹介されたもの。二は葉っぱを刻んで包んでお腹に貼っても良いように書いてあります。つまり枇杷の葉療法はそれだけ優れた手当法なのだと思います。さらに芋湿布などを行うと癌の転移や進行を止めることがあると載っていました。

 

951頁 癌の食養生

 つまり肉や卵、魚のタンパク質の多食は癌には大毒で野菜、牛乳、果実、麩、海苔、昆布、ひじきの様な海草類を多くとるのが一番良いのであります。

 

 今まで読んだ食事療法の本にも書いてあるように、動物性タンパク質が癌にあまりよくないことは、昔から言われていたのだなとあらためて思いました。なおこの赤本では牛乳が良いように書いてありますが、たぶん自然の中で力いっぱい草を食べている牛の乳が良いのだろうなと思います。

 

◎実践していること

 抵抗療法を読んであらたに実践したことが2つあります。腹式呼吸と健康摩擦です。

 

腹式呼吸

 抵抗療法の五に載っていたので、基本的には朝昼晩と1日3回、精神をおちつけることを目的にしています。

期間2月8日から今日、7月8日まで152日間

 

健康摩擦

 抵抗療法の一に載っていたので、腹式呼吸した後に全身をタオルで摩擦して血行を良くし、体温を上げることを目的にしています。

期間2月13日から今日、7月8日まで147日間

 

              前に紹介した

足医術

期間 11月26日から今日、7月8日まで226日間 継続中

 

枇杷葉療法

期間 1月18日から今日、7月8日まで179日間 継続中

 

玄米菜食の食事 

  期間 1月20日から今日、7月8日まで177日間 継続中

 

スギナ茶(薬草茶)

 期間 4月26日から今日、7月8日まで74日間 継続中

 

食養生の心構え

 毎日の猫の世話、炊事、掃除、洗濯、ゴミ捨てなど、自分でできる事は自分で行うも継続しています。

 

枇杷葉風呂に入る

 3日に1回、43℃のビワの葉を浮かべたお湯に、胸の下まで10分間つかるのも継続していましたが、さすがに夏は汗をかきますから、最低でも2日に1回は入るようにしています。

 

〇肝臓・腎臓を温める

毎日、カイロや温めた蒟蒻で肝臓と腎臓を温めるのも継続しています。

 

                   ある童話作家のタマゴの話6(7/15)に続く